勉強は量より質(菅田先生)

塾での仕事をしていると「子どもの勉強時間が少ない」「家でなかなか勉強をしない」などのお声を良く聞きます。勉強時間がそもそも少ない子がいることはもちろんですが、勉強をしている時間が長ければ長いほど成績が良くなるかと言われると、それは微妙なところです。もちろん、絶対量としての勉強時間は確保してほしいところですが、そこには質の高い勉強ができているかどうかが非常に重要かと思います。

今回は、ただただ勉強に時間ばかりかけてしまっており、非効率な勉強をしてしまっている子の特徴や、その改善点を私なりに書いていきます。勉強は、長時間取り組むこと以上に、質を上げていくことが重要だと考えております。そのことを踏まえてお伝えいたします。

 

①教科書を読まない子・眺めているだけの子

教科書を読んで勉強することは、とても大切なことです。教科書は、教育機関の専門家による知識の宝庫です。それを正しく読み込むことができれば、基本事項の理解を深めることができます。教科書から逸脱した勉強は、基本的には推奨できません。教科書を読み込むことが子どもたちにとっての基本と言えるでしょう。

その上で、教科書を全く読まないで勉強を進めている子がいます。塾や学校の教材に載っている解説文を読んでから解いている子であればまだしも、それすら読まずに問題演習を進めている子もいます。そのため、解きやすい問題であればすぐに解くことができますが、難易度が上がってくるとすぐに手が止まってしまいます。また、初歩的な問題であっても、教科書や解説文を読んでいないことで問題が解けないでいることもあります。

このように、教科書に触れない、解説文を読まない状態で問題演習をしている子ほど、非効率な勉強をしていると言えます。教科書内容が理解できていれば、それを利用した問題であればすぐに解くことができます。教科書内容の理解が浅ければ浅いほど、問題演習に時間がかかってしまうと思います。

また、教科書を読んでいたとしても、それが理解できないまま問題を解き進めている子もいます。そのような子に教科書の説明を読んだかを問いかけると、読んだと答えることがほとんどです。ただし、実際に話を聞いてみると、教科書に書かれていることの内容を正しく理科出来ていないこともあれば、理解が曖昧であり、場合によってはほとんど理解していないこともあります。教科書を読んではいるものの、書いてある情報が理解できていない状態のまま勉強しているのです。それでは、ただ文字を眺めているのと同じです。本来であれば、教科書を読んで理解できないことがあればそれについて調べたり、学校や塾の先生に聞いたりして理解を深めてほしいと思います。

教科書の内容を理解していない状態で勉強を進めると、時間ばかり過ぎてしまい、とても非効率だと思います。これは、どの教科にも言えることです。まずは丁寧に教科書を読み、基礎的な情報を理解するようにしましょう。

 

②ノートを書き写して満足している子

中学生に多くいるのですが、定期試験前になると、学校の授業で使ったノートを新たに別のノートに書き写す子がいます。きれいに清書し、ノートに書かれていることを整理することが目的で取り組んでいるようです。学校の提出物としてノートを提出することもあり、そのためにきれいに書き直すこともあります。その面については推奨されることかもしれませんが、問題は、ノートをきれいに書き直して満足してはいないかということです。ノート点として高い評価を受けることができるかもしれませんが、本来であれば、そこに書いてある内容が正しく理解できているのか、知識として定着しているのかが重要です。そして、ノートを書き写すことが勉強になることは恐らくほとんどないでしょう。大半が作業的で、きれいに整理して書くことに注力している可能性が高いと思います。

そこに時間をかけるくらいなら、1問でも多くの問題を解き、教科書内容の理解を定着させる勉強を増やしていくべきかと思います。しっかりとしたノート点を取りたいのであれば、日ごろから取り組んでおき、定期試験前にはある程度終わっている状態にしておくことが望ましいと思います。

ノートが整理されれば確かに見やすくなり、理解はしやすくなると思います。きれいに書き写したのであれば、それをうまく活用して勉強してほしいと思います。書き写すだけでは勉強したとは言えません。

 

③間違えた問題を赤で書き直している子

これは小学生に多いのですが、間違えてしまった問題を赤ペンや赤鉛筆で答えを写して間違い直しを終えている子がいます。学校からの指示でそうしている場合もあり、その時々で状況が変わりますが、普段の勉強や、少なくとも当塾での勉強においては、生徒たちに間違い直しの際に赤で答えを書き直させることはしません。むしろ、間違えてしまった問題をどこで間違えてしまったのか、理解していない部分がなんなのかに注目してほしいと考えております。赤を入れて直した問題と同じような問題を解くときに、正解をすることができれば良いと思いますが、なかなかそうもいかないと思います。間違い直しにこそ時間をかけてほしいと思います。

自分自身が間違えてしまった問題のパターンを知っておくことが重要だと考えております。計算ミスにおいても、四則演算での間違いが多いのか、問題の書き間違いが多いのか、分数や小数の問題での間違いが多いのか、人によってミスの仕方が違います。本人にとってどのような部分で間違えてしまっているのかを知る上でも、ただ赤で直しているだけではなかなか勉強にはならないでしょう。間違えてしまった問題をどこで間違えたのか、それを克服するにはどうすれば良いのかを考えられると良いと思います。間違えやすいパターンをメモしておくことも有効です。間違い直しにこそ集中して取り組みましょう。

 

④集中できる場所での勉強を!

勉強する場所も、場合によっては効率よく勉強するためには重要な要素と言えます。どんな場所でも集中して勉強できる子もいれば、学校の図書室や塾の自習室、自宅の自分の部屋や居間、台所など、その子に合った勉強場所があると思います。本人が勉強をしやすい場所であれば、効率よく集中して勉強ができると思います。

その上で、できることなら「誰かに見られている」場所で勉強ができると良いと思います。子どもたちは、勉強に集中ができなくなるとスマホを見てしまったり、テレビを見てしまったりと勉強から離れてしまいます。自室にこもって勉強している場合も同様です。常に集中することは難しいのですが、人から見られている環境であれば、少なからず緊張感を持って勉強を進めることができます。そのため、自宅であれば、居間のように家族の目がある場所で勉強させることや、塾の自習室を利用させることなど、「誰かに見られている」状況を作ることで、勉強に向かうための環境作りをしてあげられると良いと思います。本人が「見られている」と認識することで、勉強に集中せざるを得ない環境を作れるようになります。

 

⑤時間を測る。じっくり考える。それらを区別する。

小学校高学年や中学生など、学年が上がるにつれて、どの教科も問題のレベルが上がっていきます。そうすると、1問にかける時間も自ずと増えていきます。もちろん、計算問題や英文法の勉強などは反復演習をすることで時間を短くすることもできます。しかし、数学の応用問題や、英語の長文読解などは、短い時間で解くことは難しいでしょう。ただし、私自身の考えではありますが、時間をかけて考えることも必要だと思います。じっくりと考えて、思考を巡らせて、場合によっては解き方や考え方を調べて問題を解く時間は必要だと考えております。そうして考えることが習慣化した子ほど、その後の伸びが見込めると感じております。

反面、計算問題や英文法の問題演習などは時間を測り、時間内で解けるようにすることは有効です。中学生からは定期試験など時間制限のあるテストが増えていきます。時間内に全ての問題を解く必要があるため、基礎的な問題ほど短時間で正確に解けるようしておくことが重要です。そのため、計算問題などは時間を測り、時間内でどれだけの問題数を解くことができ、正答率がどの程度のものなのかを確認できると良いでしょう。普段、じっくりと時間をかければ確実に解ける問題を、時間制限がある中でも解けるようにしてほしいと思います。

このように、時間をかけて考える問題と時間をかけずに短期集中で解く問題とを区別して勉強してほしいと思います。メリハリのある時間を気にした勉強を心掛けてください。

 

以上が、勉強を「量よりも質」で捉えてほしいと考えている私自身の見解と改善案です。まだまだ他にも例を挙げることができると思いますが、これらを意識しながら勉強に取り組んでもらえると良いと思います。長い時間勉強をすることよりも、目的意識を持って勉強してもらえると、子どもたちの理解が深まり、成績にも徐々に反映されると感じております。全てを参考にしていただかなくても構いません。ご自身にとって有効だと感じられるものを活用してほしいと思います。時間効率を考慮した勉強を進めていくことをお勧めします。

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